LIFE:ERRORS。
2005/03/30 Wed 13:36
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LIFE:ERRORS 2 (2)
某氏の薦めによって98年7月〜99年9月までのガンガンWINGを引っ張り出して読んでみました。今更ながらたかなし霧香の「ワンダフルワールド」がこの頃からやってた事に驚き。
まずは表紙から。私は昨今の「御主人様」「みかに」で感覚が麻痺していたのかもしれませんが、当時の情勢から考えるとこれはかなり過激な表紙です(→表紙拡大)。その後、ジンキエクステンドの第1話において過激描写をすることになりますがその予兆はこの頃からありました。ちなみにこの表紙はマッグガーデンより発売された新装版では無難な表紙に変更されています。
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内容の方ですが、ツッコミどころの多さと最後の辺りの作者の脳内設定が未だ明かされてない所も相まって何から書いていいか迷います。
とりあえずあらすじ解説。主人公で警察官のミアはあるカルト教団「グリム教会」の立てこもり事件に強行突入、そして解決直後に見た目からイっちゃってる・Dr.オーバーに捕まり、第1話にして短剣で胸を刺されミアは絶命。
この後、恐らくはオーバーが施した何らかの術によってゾンビとして復活したミアはオーバーとかかわりの有る武器密売組織「金剛グループ」に狙われて何度も誘拐されかけることになります。
一度オーバーはミアを確保してるのに何故一度解放してから追いかけさせたのか?については後々明らかになるのですが・・・。
新装版の帯にも書いてありますが、「物語がいつも優しい結末を迎えるとは限らない」がこの作品のテーマだったのかと思います(最も作者も仕方なくこういうテーマにした感じですが)。Dr.オーバーも「これが現実」を繰り返していましたし。「自分の命より人の命を助ける!」と言っていたミアが最終回では「憎しみに勝てるものは・・・さらなる憎しみだけだってね!」と正反対な言葉を吐くようになってしまってます。少年漫画の重要な構成要素である友情も希望も勝利のかけらすら有りません。
一応少年誌だと思われていたガンガンWINGにおいてこの完璧なるバッドエンドは異色だった覚えがあります。まぁ、そういった内容もあって掲載位置は最後尾を毎号キープしていましたが・・・。私は王道ハッピーエンドが好きなので、この作品は読後感が最悪なので実は余り好きではありません(笑)作者自身も新装版の後書きにおいて、
とコメントしています。
最後二回の展開は確かに急展開でこれまでの伏線は解消されてゆくのですが、いかんせん肝心な所が作者の脳内設定で終わっているのでさっぱりです。
ちょっと考えるだけでこれだけの疑問が。折角新装版を出すなら最後のページを書き直すだけでなく、この辺りの伏線も解説して欲しかった所です。
ここからは中身にはあまり関係のない話ですが、綱島志朗の絵柄は今の「ジンキエクステンド」よりもこの頃の絵のほうが私は好きです。この後すぐにガンガンWINGで「ジンキ」がスタートしますが、最初の頃は絵柄に違和感を感じた覚えがあります。試行錯誤の途中だったのでしょうか。
聞いたところによると「ジンキエクステンド」はこの「LIFE:ERROS」の世界と関わりがあるようです。両方の作品に「グリム教会」は出てくるようですが。ジンキファンの方はそのルーツをたどる意味で、この「LIFE:ERRORS」を読んでみては。
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内容の方ですが、ツッコミどころの多さと最後の辺りの作者の脳内設定が未だ明かされてない所も相まって何から書いていいか迷います。
とりあえずあらすじ解説。主人公で警察官のミアはあるカルト教団「グリム教会」の立てこもり事件に強行突入、そして解決直後に見た目からイっちゃってる・Dr.オーバーに捕まり、第1話にして短剣で胸を刺されミアは絶命。
この後、恐らくはオーバーが施した何らかの術によってゾンビとして復活したミアはオーバーとかかわりの有る武器密売組織「金剛グループ」に狙われて何度も誘拐されかけることになります。
一度オーバーはミアを確保してるのに何故一度解放してから追いかけさせたのか?については後々明らかになるのですが・・・。
新装版の帯にも書いてありますが、「物語がいつも優しい結末を迎えるとは限らない」がこの作品のテーマだったのかと思います(最も作者も仕方なくこういうテーマにした感じですが)。Dr.オーバーも「これが現実」を繰り返していましたし。「自分の命より人の命を助ける!」と言っていたミアが最終回では「憎しみに勝てるものは・・・さらなる憎しみだけだってね!」と正反対な言葉を吐くようになってしまってます。少年漫画の重要な構成要素である友情も希望も勝利のかけらすら有りません。
一応少年誌だと思われていたガンガンWINGにおいてこの完璧なるバッドエンドは異色だった覚えがあります。まぁ、そういった内容もあって掲載位置は最後尾を毎号キープしていましたが・・・。私は王道ハッピーエンドが好きなので、この作品は読後感が最悪なので実は余り好きではありません(笑)作者自身も新装版の後書きにおいて、
この二巻において弁明することはありません。
当時の環境、己の実力、全てが悪い方向に転がった結果です。
とコメントしています。
最後二回の展開は確かに急展開でこれまでの伏線は解消されてゆくのですが、いかんせん肝心な所が作者の脳内設定で終わっているのでさっぱりです。
- ミアに対して「四つの儀式」を行う事でルシフォンとオーバーが
ATフィールド心の壁を乗り越えて一つに成る事の因果関係と理由 - ルシフォンが何故スタンドのような物理攻撃が出来るのか
- ユーリに最終話のラストで姿を目撃されたミア、二人はその後どうなったのか
- 結局ゾンビ化を防ぐことはできたのか
- ルシフォン+オーバーの組み合わせはSO2の真ガブリエルに何となく似ている気がする
ちょっと考えるだけでこれだけの疑問が。折角新装版を出すなら最後のページを書き直すだけでなく、この辺りの伏線も解説して欲しかった所です。
ここからは中身にはあまり関係のない話ですが、綱島志朗の絵柄は今の「ジンキエクステンド」よりもこの頃の絵のほうが私は好きです。この後すぐにガンガンWINGで「ジンキ」がスタートしますが、最初の頃は絵柄に違和感を感じた覚えがあります。試行錯誤の途中だったのでしょうか。
聞いたところによると「ジンキエクステンド」はこの「LIFE:ERROS」の世界と関わりがあるようです。両方の作品に「グリム教会」は出てくるようですが。ジンキファンの方はそのルーツをたどる意味で、この「LIFE:ERRORS」を読んでみては。